腰痛に良い生活習慣とは?

みなさん、こんにちは。

院長の黒岩真弘です。

 

リニューアル開院して2か月が経ちました。

徐々に整形外科の患者様も増えてきておりますが、それに伴い開院当初よりリハビリの待ち時間がかかってしまっており誠に申し訳ございません。

近くリハビリスタッフの増員が決定いたしましたので、今暫くのご辛抱をお願いいたします。

 

さて先日、私の兄が院長を務める黒岩眼科のスタッフが腰痛で当院を受診しました。

幸い重篤なものではありませんでしたが、その際に腰痛と職業との関連について腰痛診療ガイドラインに記載があったことを思い出し、今回読み返してみました。

腰痛診療ガイドラインは日本整形外科学会と日本腰痛学会が監修した、その名の通り腰痛の診療に従事する医師を対象としたガイドラインであり、2019年版が最新になります。

この中に「腰痛と職業の間に関係はあるか」という項目があり、それによると、エビデンス(証拠・根拠)は中程度とされていますが、運輸・清掃・看護・介護・農業などの職業が腰痛発症の危険因子とされています。(腰痛の危険因子となり得る職業は他にもたくさんあると思いますが、今回は純粋にガイドライン中に記載のあったものだけ抜粋しました。)当院にも腰痛のある看護師は何人かおりますが、やはり身体的負荷の大きい重労働は腰痛の危険因子となるようです。

また、ガイドライン中には腰痛と関連のある生活習慣についての記載もあります。

腰痛の危険因子であるからと言って職業を簡単に変更するわけにはいかないと思いますが、生活習慣であれば比較的変えやすいのではないでしょうか。

原文のまま記載しますが、主には体重・喫煙・飲酒・運動習慣について、以下のように述べられていました。

 

  • 標準体重(BMI:18.5~25.0)より低体重あるいは肥満のいずれでも腰痛発症のリスクと弱い関連が認められ、健康的な体重の管理は腰痛の予防には望ましい。
  • 喫煙と飲酒は、腰痛発症のリスクや有病率と関連が示されている。
  • 日常的な運動実施群に比べ、普段運動していない群に腰痛発症リスクは増大する。
  • 腰痛の予防には健康的な生活習慣と穏やかでストレスが少ない生活が推奨される。

 

BMIの計算方法は御存じの方も多いと思いますが、文末に記載しましたのでご参照ください。

個人的に興味深かったのは、低体重も腰痛の危険因子となるという点です。肥満が危険因子となることは何となくイメージしやすいと思いますが、過度な低体重も腰痛の危険因子となるんですね。

喫煙については、やはり非喫煙者と比較して喫煙者で腰痛が多い傾向が示されており、この傾向は若年者ほど強いことが示されています。またこれは喫煙者と非喫煙者での比較であり、本数や喫煙年数については触れられていません。

アルコールも同様に日常的飲酒者と飲まない、もしくは飲酒の頻度が非常に低い方との比較で、アルコール摂取頻度と腰痛との間に関連(日常的飲酒者で腰痛が多い)がありましたが、具体的な飲酒量や頻度には言及されていません。

運動について、ガイドラインの引用論文での「日常的な運動実施」の条件は週3日以上とされていました。これを多いと見るか少ないと見るかは意見が分かれるところかと思いますが、運動の内容や1回の時間、強度についての具体的記載は無かったので、まずは週3回を目標に、ごく短時間の軽い運動でもよいので始めてみてはいかがでしょうか。

 

まとめますと、最後の4つ目にあるように、「健康的な生活習慣(非喫煙、飲酒の頻度は少なく、週3回以上の運動)と穏やかでストレスが少ない生活」が大切、という理想論のような提言になってしまいますが、これらはいずれも腰痛だけではなく高血圧や高脂血症など、生活習慣に関連した全ての疾患の予防やコントロールにおいて推奨されることでしょう。

忙しくストレスも多い現代の生活では、なかなか理想通りにはいかないと思いますが、腰痛の予防だけでなく総合的な健康のためにも、小さなことからでよいので生活習慣を見直してみてはいかがでしょうか。

私もこれまでは根拠なく、自分には運動習慣があると思っていましたが、3回は行えていない週が多く、これを機に見直してみようと思います。

 

以上、最後までお読みいただきありがとうございました

 

※BMI=Body Mass Index

成人では体重(kg)÷身長(m)の二乗

170cm、65Kgであれば、 BMI = 65÷1.7÷1.7 = 22.5

158cm、50Kgであれば、 BMI = 50÷1.58÷1.58 = 20.0

 

参考文献:「腰痛診療ガイドライン2019 改定第2版」南江堂

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